短期滞在ビザから結婚ビザ・配偶者ビザへの変更は原則認められていない?!
特別な事情に該当すれば短期滞在ビザから結婚ビザへの変更も可能
2018年、短期滞在ビザ(観光ビザ)で来日した外国人の方が3,119万人を超え過去最高の訪日人数を達成しました。
2025年の大阪万博に向けてますます日本へ観光に来る方が増えていくのかな~と思います。色々な国籍の方と出会えるキッカケが増えるのはとても嬉しいですね。
短期滞在ビザって観光ビザと呼ばれるようにあくまで一時的に日本へ来るためのビザなんですよね。商用などの仕事に関連しての来日ももちろん含まれているのですが、基本的には観光や親族・友人に会いに来るなどの目的で使用されます。
いずれにしても、日本で長期間暮らすためのビザではなく、観光などの一時滞在をするために許可されたビザです。
短期滞在ビザ=日本を出国する事を約束しているビザという概念がある事から、短期滞在ビザから他のビザ(在留資格)への変更は、よっぽどの理由がなければ認められていません。
ただ、短期滞在ビザから結婚ビザへの変更が認められているご夫婦にはある共通点があったんです!!!
今回は、短期滞在ビザから配偶者ビザへ変更できる時は一体どんな時が該当するのかをご紹介したいと思います。
(※今回ご紹介する内容は、あくまで私の経験でお話する内容となります。実際に出入国在留管理庁で公表されていない内容も含まれます。)
90日の短期滞在ビザで来日してますか?
結婚ビザへの変更は31日以上の在留期間がなければ変更出来ない
もちまるが言うようにどれくらいの日数、日本に居るか分からないから90日の短期滞在ビザを取得しておこう~という考えは分かるのですが、ビザ免除国以外の国であらかじめ短期滞在ビザ申請が必要な国の場合、短期滞在ビザの日数が増える程にビザ審査の難易度が上がります。
現在日本は、68の国&地域に対してビザ免除措置を実施しています。該当国の方たちは商用・会議・観光・親族・知人訪問等を目的とする来日の場合、来日に対して事前に短期滞在ビザを取得する必要はありません。ただし、インドネシア・タイ・ブルネイは「15日」、アラブ首長国連邦は「30日」その他の国については「90日」になります。
90日ビザが必要な理由=特例期間(特例措置)の発生
31日以上の在留資格が決定されている(短期滞在ビザであれば90日)人が、在留資格変更許可申請や在留期間更新許可申請を行い、在留期間満了日までに審査が完了しない場合は、在留期間満了後も審査が完了するまで、もしくは在留期間満了日から2ヶ月を経過するいずれかの早い日まで引き続き日本に在留することが可能になります。(満了日から2ヶ月が最長)
この2ヶ月を過ぎると不法残留になりますが基本的に出入国在留管理庁では結果が出ます。(実際に私が過去担当したお客様もこの特例期間が過ぎた方はいませんでした)
特例期間(特例措置)は、別途特別な手続きは不要で上記の条件に該当していれば変更申請・更新申請が受理されていれば発生します。
短期滞在ビザ滞在中に婚姻手続きを行った
入国時点と滞在中の身分関係の変更
短期滞在ビザから結婚ビザ(配偶者ビザ)へ変更するには、特別な事情がない限り認められていませんが、サニー先生が話しているように過去に「短期滞在ビザ滞在中に婚姻を行った=身分関係の変更があった」ケースは、短期滞在ビザから結婚ビザへ変更出来ている事が多いです。
具体的にどういうことかというと。。。
- 短期滞在ビザで入国前&入国した時点では他人(交際相手)
- 日本に入国して日本滞在中に結婚する事を決めた!
- 結婚手続きを行った(身分関係の変更:夫婦)
- このまま日本で夫婦として暮らしたい
- 短期滞在ビザから結婚ビザへ変更許可申請!
というような感じで、短期滞在ビザ滞在中に婚姻手続きを行った(身分関係が変わった)場合、短期滞在ビザから結婚ビザ(配偶者ビザ)へ変更出来た事例が多いです。もちろん、この内容に該当したからといって変更出来るという訳ではもちろんありませんが、実際に私が過去にご協力させて頂いたお客様でも9割以上の方が無事に結婚ビザへ変更が出来ました。
もし、短期滞在ビザから結婚ビザ(配偶者ビザ)変更をご検討されている方は、過去の例などもあわせてお話が出来ますのでお気軽にサニーゴ行政書士事務所へご相談ください。
日本へ夫婦一緒に帰国した
海外在住だったご夫婦が日本へ移住を希望
短期滞在ビザから結婚ビザ(配偶者ビザ)へ変更するには、短期滞在ビザ滞在中の婚姻以外にも、「海外で暮らしていたご夫婦が日本へ一緒に帰国した」ケースも実際に許可を貰った例です。
海外で暮らしていたご夫婦が日本へ一緒に帰国して短期滞在ビザから結婚ビザ(配偶者ビザ)へ変更したケースは以下のような例があります。
CASE 1
アメリカで暮らしていたご夫婦が、アメリカで失業をして日本で就職活動をするため夫婦一緒に来日。無事に就職先が見つかり、このまま日本で暮らすために短期滞在ビザから結婚ビザへ変更
CASE 2
ベトナムで暮らしていたご夫婦が、日本移住を考えていたが、日本在住の親族にサポートしてもらう事が出来ず在留資格認定証明書交付申請手続きが出来ない状況。そのため、ご夫婦で日本へ帰国し日本で暮らすために短期滞在ビザから結婚ビザへ変更
CASE 3
ブラジルで暮らしていたご夫婦が急遽仕事のため日本へ帰国しなければいけない状況に。先にご主人だけ日本へ帰国し、その後に奥様を呼び寄せる事も検討したが、妊娠中でブラジルに頼れる人もいなかったため日本へ一緒に帰国。その後、短期滞在ビザから結婚ビザへ変更
上記のように、すでに入国前・入国時点で夫婦関係であっても短期滞在ビザから結婚ビザへの変更が認められているケースがあります。
可能な限り、在留資格認定証明書交付申請手続きで認定証明書を取得してから来日することが望ましいです。しかし、在留資格認定証明書交付申請手続きを行う事が出来ない理由(日本在住の親族にサポートしてもらえない・離れて暮らしている間、配偶者が病気や妊娠中などで他に頼れる人がいない等)があれば短期滞在ビザからの変更が認められている事が多いです。
短期滞在ビザから結婚ビザ変更が認められなかったケース
短期滞在ビザでの来日目的が関連している?!
残念ながら、短期滞在ビザ滞在中の婚姻であっても短期滞在ビザから結婚ビザへ変更が認められなかったケースはあります。
不許可理由としては、その点だけではないのでご参考程度にしてもらえればな~とは思うのですが、私が考察するに短期滞在ビザの来日理由が関連している可能性が高いです。
彼氏が彼女を日本へ呼ぶために短期滞在ビザの知人訪問で招待している間に結婚手続きをした⇒許可という例があります。
しかし、妹の出産の前後の手伝いのため親族訪問で来日中に知り合った彼氏と結婚して短期滞在ビザから結婚ビザ変更を行ったケースは不許可になりました。
なので、短期滞在ビザで日本へ来た理由というのは短期滞在ビザから結婚ビザ変更の審査で重要視されている可能性が高いと思います。特に親族訪問や商用などで来日している場合は、結婚ビザ変更は困難になるかと思います。
ビザ審査はトータルでの審査になるので、もちろんそれだけが不許可理由という訳ではないかと思いますが私の経験上、上記の場合は変更申請は避けてもらう方が良いかと思います。
もし、短期滞在ビザから結婚ビザ(配偶者ビザ)変更を検討されている方は、日本人の交際相手が知人訪問で招待するのが良さそうですね。(ビザ免除国以外の方)
なぜ短期滞在ビザから結婚ビザへの変更は難しいの?
短期滞在ビザから結婚ビザへの変更=査証審査の回避
結婚ビザの来日は、出入国在留管理庁で在留資格認定証明書交付申請手続きを行い認定証明書発行後、日本国大使館・領事館で査証審査を行い来日するというのが原則です。
通常の結婚ビザ申請と短期滞在ビザから結婚ビザへの変更の流れを比較してチェックしましょう。
1、日本にある出入国在留管理庁で認定証明書交付申請手続き(入管での審査)
2、認定証明書発行→海外へ郵送
3、海外にある日本国大使館・領事館で結婚ビザ申請(在外公館での査証審査)
4、結婚ビザ発給(査証発給)
5、日本へ入国
1、日本へ入国(短期滞在ビザで入国)
2、日本にある出入国在留管理庁で在留資格変更許可申請手続き(入管での審査)
3、結婚ビザ(日本人の配偶者等在留資格)取得
4、在留カード取得
通常の結婚ビザ取得方法(在留資格認定証明書交付申請手続き)と比べると分かってもらえるかな~と思うのですが、短期滞在ビザから結婚ビザへの変更には日本国大使館・領事館での審査が行われていません。
ビザ免除国以外の国の場合、短期滞在ビザ取得の時に日本国大使館・領事館で査証申請したよーと思われる方もいるかもしれませんが、あくまでその時に行われているのは短期滞在ビザ(観光等で一時的に来日する目的)を取得するための審査が行われています。
認定証明書発行後に日本国大使館・領事館で行われる審査は、日本で暮らすための審査が行われます。これは、ビザ免除国の国籍の方でも必ず日本国大使館・領事館で査証審査を受け査証(結婚ビザ)の発給を受ける必要があります。
実際に発給される査証も、短期滞在ビザではカテゴリーが【TEMPORARY VISITOR】に対して、結婚ビザ(日本人の配偶者等)は【SPOUSE CHILD OF JAPANESE】というカテゴリーで発給されます。
短期滞在ビザから結婚ビザ変更の場合、日本国大使館・領事館で結婚ビザ(日本人の配偶者等)は【SPOUSE CHILD OF JAPANESE】の審査がない(回避される)ことから特別な事情がない限り、出入国在留管理庁では変更申請を受理しないため短期滞在ビザから結婚ビザ(配偶者ビザ)への変更は難しいと言われています。
短期滞在ビザから結婚ビザ変更にはどんな書類が必要?
短期滞在ビザから結婚ビザの変更申請に必要な書類
・ビザ申請人のパスポート
・証明写真(縦4cm×横3cm)
・戸籍謄本(全部事項証明書)
・住民票
・直近年度の課税証明書
・直近年度の納税証明書
・在職証明書 (会社員やアルバイトの場合)
・登記簿謄本(現在事項全部証明書) (会社経営者・役員の場合)
・直近の確定申告書の控え (個人事業主の場合)
・質問書
・理由書
・身元保証書
・チャット履歴・メール履歴・通話履歴・手紙等
・一緒に写っている写真
・海外側の結婚証明書
結婚ビザ申請の理由書って何?
短期滞在ビザから変更を希望する場合は特に重要!
前項の申請があつた場合には、法務大臣は、当該外国人が提出した文書により在留資格の変更を適当と認めるに足りる相当の理由があるときに限り、これを許可することができる。ただし、短期滞在の在留資格をもつて在留する者の申請については、やむを得ない特別の事情に基づくものでなければ許可しないものとする。
理由書を書くポイントとは?
理由書は、出入国在留管理庁から求められている書類ではないため、決まったフォーマットというのはありません。そのため、自由に作成してOKなのですが、出来ればA4用紙1~2枚程度にまとめる事をおススメします。
というのも、短すぎると理由書を用意をする意味もないですし、逆に長すぎると審査ポイントが増えてしまうからです。わざわざ審査官に審査ポイントを増やす必要はありません。(ちょっと汚い言い方で言うと、変にいらん事言うてツッコミどころ増やす必要はないって感じですね(笑))
また理由書の作成は、手書きでもOKですが出来ればPCで作成する方がいいでしょう。
理由書に書く内容は、なぜ今回短期滞在ビザから結婚ビザ(配偶者ビザ)へ変更したいのかをきちんと伝えましょう。また、それだけではなく質問書に記載する2人が出会ってから結婚に至るまでの時系列を基に、質問書では書ききれない詳細を記入しましょう。
短期滞在ビザから結婚ビザへ変更するための理由書は、「変更したい理由【変更を希望するやむを得ない特別な事情】」・「2人が出会ってから結婚に至るまでの詳細(出会った方法・交際した時・家族に会った時・思い出に残っているエピソード・結婚を決めた理由・結婚手続きをした時)」を書くようにしてもらえればOKかなと思います。
そして、出来れば理由書を作成した後に誰か友人や家族に読んでもらうのが良いかなと思います。「えっ!読まれるの恥ずかしいわ~」って方もいるかもしれませんが・・・(笑)
何故読んでもらうのかというと、自分たちが伝えたい意図が作成した理由書で読み手に伝わっているかという確認をするためです。慣れない書類作成は難しく手間取ると思います。そのうえ、文章で自分たちの事を伝えるという要素が加わると余計に難しく感じると思います。人は第三者に自分の事を伝えるのは苦手だったりします。
友人や家族が分かりにくいといった場合、それは理由書を作り直すのが良いと思います。もし、「分かるよ~」と言ってもらった場合でも、具体的にどうゆう感じに伝わっているかを話してもらいましょう。
その回答にご夫婦が「あれ?伝わってないな?!」と感じたら、それも理由書を修正し直す必要があります。
ご夫婦の事が家族や友人に伝わらないということであれば、その理由書を読んでも審査官にご夫婦が伝えたい意図が伝わらない可能性が高いです。なので、理由書を作成したら恥ずかしくても友人や家族にチェックしてもらうようにしましょう。
ちょっとだけ聞いてほしいんです
私たちがビザ申請にかける想い
ビザ申請は人生の節目に立ち会う事が多いです。結婚ビザ申請はビザが取得出来なかったら、大好きな人と一緒に暮らす事が出来ません。
私は、もし自分が「大好きな人と一緒におったらアカン」と言われたら、「本気でなんでやねん!!!」と思います。
そのため「大切な家族と一緒に暮らしたい」「大好きな人と一緒にいたい」というお客様の想いを、本気で自分の事のように考え全力でサポートしたいと思い行政書士になりました。
大好きな人・大切な人といれることは、人生においてとても大切でその人が輝くための大切な要素だと思います。
サニーゴ行政書士事務所は、ビザ取得を専門に行っている行政書士事務所です。ビザ取得を専門にしている事務所だからこそ出来る事があります。
もし、結婚ビザ(配偶者ビザ)申請にご不安を感じている・ビザ取得は出来ないんじゃないかと諦めかけている方は、まずその気持ちを私たちに全部ぶつけてください。
「話して良かった!」と「相談して良かった!」と思ってもらえるよう、私たちはお客様がビザ取得出来るまで全力でサポートする事をお約束します。
そして、ビザが無事に取得出来たら「やったーーーーッッ!!!!」と全力で一緒に喜びます(笑)ぜひお客様の大切な結婚ビザ申請をサニーゴ行政書士事務所へおまかせください。
聞いて頂きありがとうございました。
まとめ
短期滞在ビザから結婚ビザ変更を目指す!
・90日の短期滞在ビザからでなければ変更申請は出来ない
・特例期間中は満了日から最長2か月間滞在しても不法残留にならない
・短期滞在ビザで来日中の婚姻は変更が認められる可能性アリ
・海外から日本へ一緒に帰国した場合は変更が認められる可能性アリ
・短期滞在ビザ来日中の婚姻でも来日目的によっては変更が認められない可能性も!
・短期ビザからの変更申請は査証審査回避が発生するため変更が難しい
・短期滞在ビザから結婚ビザへの変更は理由書が重要!
・理由書が作成できたら友人や家族にチェックしてもらおう
・結婚ビザ申請がご不安な方はお気軽にサニーゴ行政書士事務所へ
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